原町評判記
▲現今の梅田小間物店 同店は浜街道での小間物洋品店にて且つ品質の善確なると当主人夫婦の愛嬌と親切とにて大評判、此程二三日前より売出しを始め五十銭均一の景品付き福袋を販売せしが僕も大当りに純銀の煙管を一本長大せり格は捨てても二円五十銭位なり不景気なるにも拘はらず店頭山をなし我れ先きの買方競争をなしつつあり
▲不景気知らずの呉服店 新町で呉服店といひばあああの辛棒な栄松さんの店かと点頭づかるあの若いのに感心に身振素振に無頓着に健闘振を見せ格安で愛嬌があり馬場太田方面には無くてならぬと御評判
▲星材木店の大発展 原町で一番古い材木店の星林治さんは近来めっきり町に顔も見せないが聞けば仙台あたりで這業大発展し其息子さんも親御に劣らず家勢を切って廻し若いのに拘わらず信用もあり若い者同志の受けもよく能くよく世の中を悟ったと見え好きな御酒も口にせず辛抱が信用もあり若い者同志の受けもよく能く能く世の中を悟ったと見え好きな御酒を口にせず辛抱が大事と働いて居る是では家勢万々代
▲花嫁を貰ふ天平米店 終い近頃天平さんの白鼠で随分辛抱して居った茂さんが毎年一つ宛年が取り今じゃ押しも押されもせぬ若盛になったので近頃花嫁さんを貰ひ親御の心配で習ひ覚えの米商人、人は堅し辛抱は御手の内其奮闘はすさまじ 後楯も相応にあり兎に角年事揃って働くので其処等此処等の雀が軒場あたりで大評判
福島日日 大正4年1月25日
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