雨の相馬 其の九 
 時に半谷氏来り、自己の経歴談と実業奨励の苦心談、野馬追復興の演説会をなせし事等を語る。これ後世小高町の町史を編むものあらんには、その談話こそ確に其一頁を染むるものならん。しばらくして氏は明夜我等一行の為に旧藩時代に於て国家たりし相馬流山を聞かさんが為め金村より古老を聘し、今宵その下稽古あればとて辞し去りぬ。流山の歌は即ち

明治35年7月福島民友新聞

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