大正５年　中村町に飛行機ゲイシャ春風号で飛ぶ

中村町に飛行機飛来る
村田氏が操縦
相馬郡中村町福日中村支局報知中村出張所相馬報徳主催となり村田式ツラクター複葉春風号飛行滑走大会を来る十一日野馬追祭日を卜し中村町に於て開催すべく目下それぞれ準備中なるが当日操縦滑走を為し飛行機に関する詳細の説明を為し之れが智識を普及する目的なるが操縦者は民間飛行家村田六郎氏にして斯界の明星磯部少佐の指導を受け技術熟練の青年有志にて去る一二日には之れが平町に於て挙行し盛大なる歓迎を受けたるものなり機の高さ三米突幅一米突長さ七米突発動機ランプラン式五十馬力を備へたるものなりと尚会費は大人十五銭小人八銭なるが福島日日新聞にては愛読者の便利上紙面欄外に割引券を二枚宛二日間刷込む筈なれば読者は該割引券を持参すべし

相馬中村の飛行大会
頗る盛会を極む
芸妓同乗し滑走
相馬郡中村町に於ける福島日日新聞中村支局報知新聞中村出張所相馬報徳会主催となり、飛行滑走大会を開催する事は既報の如くなるが当日は天気良好にて殊に野馬追御繰り出しを見んものと出で来りし者非常に多かりし為め盛会を極めたるが芸妓秀龍の同乗滑走などありヤンヤと騒がせたり
5.7.15.

中村芸妓三十余の中一番度胸のある又最も新しい女に近いのは三業の秀龍先頃中村町に於て村田式の飛行機滑走会を催したる際に同乗を希望して遂に本望を遂げると同時に此の評判が町内に拡がり三ツ子の果てさへ飛行機芸妓と云へば直ぐ三業の秀龍と云ふたとが解るまでに名を売ったは実に偉いもの大正下木々の標本として社会に照会する価値がある（同情高慢生）ウラオモテ