県の招待による在外県人会子弟の短期招聘研修で、北南米からペルー、アルゼンチン、ドミニカなどの諸国から二十数名の若者が、先祖の故郷をホームステイで訪問した。特にブラジル日系青年は南相馬や富岡の津波と原発事故で複合災害に遭った現場を見た。
ラテン文明で大らかに育った者には、勤勉で忙しく働く日本の社会は、カルチャーショックだったようだ。「日本は何でも美しく正確だ」と言い、迎えてくれた福島県人の親切さやさしさを指摘する。
わたしはかつて南米に30年通って、相馬から北南米に移民した人々の苦労を「もう一つの相馬移民」という近著にまとめ土産に持たせた。
彼らは日本語がたどたどしく、私はスペイン語もポルトガル語も話せない。仕方ない時間かけて英語で会話したが、それでも共通の故郷愛で心が通う。
短すぎるのが残念だが、異文化に触れて両親や祖父母の故郷を通じて、日本の真の姿を見て知って貰うことは将来への投資だ。
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