小高小学校美術展覧会
 明治二十九年(一八九六)十二月二十六日より三日間、相馬郡小高村(現小高町)の小高小学校新築開校を記念して美術展覧会が開催された。中村(現相馬市)、原町、及び、双葉郡内の所蔵家の刀剣、漆器、陶器、絵画等、九百有余点が出品された。

○相馬郡小高村外二箇村組合高等尋常小学校新築開校式   美術展覧会 当日(旧臘廿六日)より三日間新築校舎二階の三大教室に於て美術展覧会を開けり、降車の一覧を兼て来観せるもの頗る多く陳列品中尤物と数へられしもの古器物に在りては小高村円慶寺出品に係る相馬家より同寺に寄進されたる宝物にして婦人化粧具金の高蒔絵及食器等の数点、馬場勝之進氏出品古代の石斧、石鉈等は皆人の注目する所となれり、又刀剣の部にては鈴木重郎治氏の出品十数種の内濃州関の兼元、貞宗の短刀、長剣にては志津三郎及び兼光の作等にして其他鈴木安五郎氏出品の御福卿則重(正宗十哲の一)、相州秋広の作、及時田忠治氏出品中の相州助重の太刀等

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