ビスカイノ、小高、熊川(原発ポイント)に至る
その晩もビスカイノは中村で用意された旅館に泊まり、陽暦12月20日の火曜日、陰暦11月17日に江戸に向けて出立するが、「領主」利胤は「馬匹一切を給し、又、途中の入費の為めゼニスzenis」すなわち銭「一荷」を贈るとともに、案内と警護のため「奉行三人及び兵士を同行せしめ」ている。(前掲「金銀島探検報告書」119~120p)
そしてその夜は当時まだ相馬氏の居城であった小高城という「大きな城を有する甚だ好き市」で「良き給養を受け」(同上120p)ている。
さらに陽暦12月21日の水曜日・陰暦11月18日にも3人の奉行と兵士はビスカイノを藩境の「Fumangawa」すなわち、標葉郡熊川村(現双葉郡大熊町)まで案内し、ここで夜を過ごさせ、陽暦12月22日の木曜日、陰暦11月19日に陸奥磐前郡北目村(現いわき市平)の平藩鳥居左京亮忠政の所領の「Tomena」すなわち楢葉郡富岡村(現双葉郡富岡町)で平藩鳥居氏に案内と警護を引き継いでいる。
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