「〇鉄道委員の帰福 毎々ほうどうしたる福島鉄道委員の一行は去る三日行方郡衙楼上に開きたる町村会長会に臨み協議する処あり終わって同郡有識者の開きたる伊勢屋の円かいに出席し酒間鉄道に関する談話を為し十二分の歓を尽して午後十一時頃退散し同夜は同所に一泊して翌四日午前十時頃原の町に向ひ出発し同所に開きたる有志者の円かいに臨み相共に手を携へ有名なる野馬近傍の高所に登り同鉄道線路布設の模様を視察し再ひ原町に帰り有志者招待会に臨席し翌五日標葉郡浪江へ出発して一昨日中村に帰り一泊して昨日無事帰福せり」2月7日

「〇原町地方福島鉄道発企者 去る八日まてに承諾して発起人となりたるのは原町村に於て門馬直記、松本良七、鈴木龍助、松本孫右衛門、村井昇作(昌作)、村井求巳、小林徳郎、鈴木鉄太郎、杉利行、今村忠八、堀川権八、佐藤俊蔵、栃久保貞吉、菅野信忠、沿道周輔の十五氏にして高平村に於てハ成田義辰、増山初治の二氏なれど続々同志者ありて少なくとも四五十名は募集し得らるへき見込みなりといふ」(2月11日)

「〇行方郡原町雑信 福島鉄道問題 は昨今頗る熱度を高め是非ともこの鉄道を当地に布設せざるへからすとて近郷の主なる有力者相会し専ら運動名なり」(2月11日民報)

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