1年目 2大臣との意見交換
3月10日、平野復興担当大臣・細野環境大臣と、双葉地方8町村長と福島県知事の意見交換を行いました。
はじめに国からの提案として、中間貯蔵施設の設置を双葉町・大熊町・楢葉町にお願いしたいとの話がありました。また、キログラムあたり10万ベクレルの放射性廃棄物を処理するための管理型処理場を民間の処理場がある富岡町にお願いしたいとの提案、さらに、放射性廃棄物を含まないがれきを償却するため、浪江町・葛尾村・川内村・広野町のいずれか2町村に焼却場をお願いできないかという提案もありました。
双葉郡としては双葉地方の復興に向けて集団で協議する金ケ江であり、今後とも政府と協議していく所存です。
それらの議論を進める前提として、今回、双葉郡として7つの課題を提起しました。
1つ目は、双葉郡全体のグランドデザインを国として示すべきであるという点です。我々が復旧・復興するため、どのような双葉郡にするか示して欲しいというものです。今後はキャッチボールをしながら協議してゆくことになりました。
2つ目は、警戒区域の見直しです。賠償やインフラの復旧、生活支援、生活再建、健康管理などを含めすべてをセットにして考えていくべきです。
3つ目は、大規模かつ将来性のある雇用の確保です。国が責任をもって企業誘致を図り、雇用の場を確保することが必要です。
4つ目は、インフラの整備です。人的交流・物的交流・除染の作業道などの観点から交通網の整備が必要です。常磐自動車道、国道6号・114号線を復興道路として位置づけ、放射線の遮蔽、トンネル化して通行できるようにすることが大切です。
5つ目は、除染の完全実施です。当面の除染だけでなく、森林の除染を含めた完全実施と、それに伴う財源の確保が必要です。
6つ目は、原子力発電所事故の損害の完全賠償です。賠償の問題は具体的に進めることが大切であり、完全賠償の実施なくして今後の生活再建は困難です。
7つ目は、町行政のマンパワーの不足です。被災町民の支援、復旧のための人材の応援が必要です。
今後の双葉郡として、浪江町としての要望を引き続き行い、暮らしの再建に向けて1つの展望を見出していきたいと思います。(広報なみえ2012年4月号)