甚大な津波被害

「一日か二日で収まるだろう」
それは私達も同じ思いだった。だが、地震の被害は想像を上回っていた。
 同年四月二十七日、県はこの大地震による死者、行方不明者、住宅被害、農林水産部内の公共施設の被害状況を発表し、これによると死者1933千九百三十三人、行方不明者216人、住宅被害は23万149棟、震災被害総額は5915億円にも達する。
 また使者が出た市町は20市町。南相馬市が631人で最多。次いで相馬市が457人、いわき市310人、浪江町181人、新地町114人、富岡町69人、双葉町53人、大熊町42人、楢葉町33人を超えた。
 行方不明者はいわき市が最も多く37人、南相馬市7人。
 調査対象48市町のうち半数近くの20市町に死者や行方不明者が出たことになる。
 農林水産部門関連の公共施設の被害は別表のとおり、計70億6450万円、土木部関連は3162億201万円。県内10漁港の被害は70億6450万円。水産被害では、漁船8737艘が被害を受け、漁港では松川浦、請戸が最も被害を受けた。

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