4)事故責任・被曝健康被害
・ 原発は政府が許可したのだから政府の責任だ。
・ 普通こんな事故があったら誰かが犯罪者になるが、今回は誰も出て居ない。
・ 再稼働してもいいが、俺たちのことが解決してからにしてくれ。
・ 夫は診断で白血球増加、血小板減少と診断されている。
・ 甲状腺がんの検診を毎年受けさせられているが、検査するという通知が来るのが怖い。
・ この仮設は線量の高い場所に建てられた。室内でも線量が1-5とか1.7あった。占領を測らずに建てた。床下にモルタルを敷いてもらった。
・ 孫が線量の高い所でアルバイトをしていた。心配なので辞めさせたが、やはりその後の検査で甲状腺にのう胞があると診断された。
5)帰還・将来への見通し
・ 帰れることになっても、それは喜びではない。
・ 帰れと命令されているが帰らない。(多くの方は避難指示解除のことを「命令」と受け止めておられる)
・ (避難指示が解除されたら帰りますかという問いに対して全員が)「帰らない」(南相馬市)
・ 帰還はどうしても諦めることができない。
・ 避難指示解除になったら戻るかどうかで悩んでいる人が多い。
・ 先の(帰還の見通しは)全くない。(皆さん)
・ 部落は130戸あるが、戻るのは50戸くらいだと思う。
・ 子どもの教育を考えると、今の仮設も、帰還してもダメなので、仮設を出て余所へ行くしかない。
・ 母親が透析をしている。それができないところに行けない。
・ 自宅は築後17年でしっかりしている。先祖が植えた杉の木を使って建てた。大黒柱だけ他から買った。それなので住めなくなるのは先祖様に対して申し訳ない。
・ 帰還後2年で補償が終わりでは、その後の生活はどうなるのか。蓄えを取り崩して生活することになるのは目に見えている。蓄えがなくなったら終わりだ。
・ 隣組みで戻りそうなのは十数軒中の3軒だ。
・ 福島市に家を建てた友人が近所に引っ越し挨拶のタオルを配ったら、翌朝玄関先に多数投げ入れられていた。
・ 千葉市に避難している友人は、年に4回もタイヤがパンクさせられた。福島ナンバーを現地に変更した。
・ 最近復興住宅に移った人で自殺者が出た。62歳の単身女性だった。
以上が、1200人にお会いし聞いた生の声の一部です。ここまで読んでいただければありがたいことです。
TOHOKU HELP nyu-zu reta- 10 号 2015年11月9日