3)ふるさとの様子
・ 帰りたいとは思わない。家が荒れているので帰るたびにがっかりするから。
・ 自宅や田畑を見ると涙が出る。先祖に申し訳ない。
・ 戻らないが、田畑の草刈りは続けている。(草刈り鎌を持ってこられた方)
・ 4年経って家がダメになった。湿気で畳や床が抜けてしまった。
・ 集めていた写真はカビが生えている。たとえ東電に補償してもらっても金では買えないものもある。
・ 植木類はほぼ全滅した。持ち出すことは禁じられている。
・ 庭木は怪獣のように伸び放題。キウイの木や藤の花木など。気を切ることは禁じられている。
・ 1年前には自宅を見に行った。前の畑が早しに変わっていた。何本も太いアカシアの木が育っていた。種が飛んできたのだろう。畑も家も手放すことにした。
・ 田圃は鎌では刈れないくらい柳が生い茂っている。もう駄目だ。
・ ねずみ・ハクビシン・イノシシに家を荒らされる。
・ ネズミは布団・柱・靴など何でもかじる。仏壇の遺影の木枠をかじる。糞尿のにおいもすごい。
・ 牛が家の中にいる。
・ 家を開拓したら税金が倍になった。
・ 水は流れていても飲めない。
・ 放射能は見えないが気持ちが悪い。
・ 線量が高くて子供たちは墓参りにも来ない。
・ お盆でもお墓参りしたが、線量が3~4マイクロシーベルト毎時もあった。
・ フレコンパックも破れる。イノシシはミミズを食うためにフレコンパックを食い破ることを覚えてしまった。
・ 集積場が近くにできた5メートル離れれば大丈夫と言われているが心配だ。
・ 家の近くに焼却炉ができた。風下なので線量が0.8マイクロシーベルトもある。
・ 仮置き場は地権者が1000人以上いて、江戸時代までさかのぼらないと所有者を特定できず、用地買収が進まない。
・ がれきの焼却施設を作っているが500億円掛けても焼却が終わる2年後にパー。大金がもったいない。
・ 畑が藪に変わってしまっている。向こうが見えない。その中に入るとアラームがピーピー鳴って(2-5マイクロシーベルト以上)先に進めない。
・ 飯舘でも二枚橋地区は線量が低い。全村避難で、かえって線量が高い所に避難している。

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