警戒区域 汚染された郷土 自治体の危機
移転や合併 増す現実味
 検査結果の絶句
 長引く避難生活
 浪江町議の三瓶宝次さん(75)は赤宇木を含む津島地区が地盤。早目早目の支援を望む住民の気持ちを受け止めつつも、「地域の広大な山野を除染するのに、どれだけの年月と費用が掛かるのか」と率直に疑問に思うという。
 三瓶さんは「いっそのこと、かつて首都機能移転の候補地となった阿武隈高原に、新しい町をつくる方法もある。浪江が一緒にやっていける自治体と合併したらいい」と話す。
 支持者からは「時々、突拍子もないことを言う」と評される三瓶さんだが、区長は真剣だ。
 長引く避難生活
 原発事故によって、浜通りの自治体は計り知れないダメージを被った。単独で以前の行政機能を取り戻すことはできるのかどうか、まだ確たる見通しを示すことはできない。難局を乗り越えていくには、町自体の移転や合併も、決して絵空事には映らない。

河北新報 H23.8.25

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