若い世帯50%超「戻らぬ」 原発周辺町村住民 全体では26% 福大が調査
東京電力福島第一原発事故を受け、双葉郡8町村から避難した34歳以下の若い世帯の52.3%が事故前に住んでいた場所に「戻る気はない」と考えていることが8日、福島大災害復興研究所が実施した住民実態調査結果報告(速報値)で明らかになった。福島市で会見した同研究所の丹波史紀准教授は「本当は戻りたいが、子どもの健康を心配する声が多い。また、国が帰還に向けての展望をきちんと示さず、見通しが立たないことも厳しい結果に影響している」と指摘した。
回答した1万3463世帯全体では、約3分の1の26.9%が「戻る気はない」と回答。市町村別にみると、原発に近い地域ほど、戻らないと答えている住民が多く、大熊、富岡、双葉3町では3割を超えた。
理由としては、「除染が困難」とする意見が最も多く83.1%、次いで「国の安全宣言が信用できない」が65.7%、「原発の事故収束に来たいできない」が61.3%と多かった。
一方、「戻る気はない」と答えた世帯以外でも、元の居住地に戻るまでに待てる期間について50.3%が「2年以内」と回答した。
2011年11月09日福島民報
2011年11月11日民友新聞
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