三瓶明雄の知恵
DASH村からワシが伝えたかったこと 三瓶明雄の知恵 単行本 – 2004/8
三瓶 明雄 (著), 太田 空真 (著)

ある日、DASH村が明雄さんの前に
 明雄さんたちとDASH村とのかかわりは、ひょんなことから始まりました。
 DASH、浦は、山にかこまれたくぼ地にあります。
 かつてそこは、牧草や雑草が生い茂る荒地でした。この村に暮らす明雄さんたちは、その無人の荒れ地にときどき行っては、牧草や雑草を刈っていました。
 二〇〇〇年の初夏、地元の町会議員の三瓶宝次さんから電話がかかってきました。宝次さんは、東京のテレビ局からDASH村の候補地探しを依頼されていました。宝次さんは、「東京のテレビ局が来るから、集会場に集まってほしい」と村の人たちに声をかけました。
 集会場では、東京から来たスタッフが、「DASH村」という企画の主旨を説明しました。村の人たちはそこで初めて、明雄さんたちが雑草を刈っていた土地を舞台に、農業を主体としたテレビ番組がつくられることを知りました。
 東京のテレビ局が田舎の土地を探していることは、明雄さんは何となく知っていました。しかし、それは暇つぶしにつけていたテレビに聞こえてきたものでしかありませんでした。
 明雄さんたちが草刈りをしていたこの土地がDASH村に決まるまで、全国に多くの候補地には、東京ドームが八割も入る、十二万坪(約四十万平方米)の物件もあったそうです。
 明雄さんたちが管理していた土地がDASH村に決まったのは、二〇〇〇年七月、テレビ局がおこなったインターネットとハガキによる投票の結果でした。
 この話も、村の人たちはしばらくたってから知ることになったのです。

2004年9月1日 日テレ

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