浪江町の復興について
除染も廃棄物の処分場もなにも決まらず
浪江町の復興計画で「避難指示解除」は平成29年3月ですが、復興のためには、上下水道の復旧、津波で破壊された下水道の終末処理場の復旧、住宅とその周辺の除染、田畑や住宅周辺20m周囲の山林の除染を急がなければなりません。
除染は極端な話、屋根瓦を1枚1枚布でふきとり、壁も除染し、庭は表土5cm程度削り、新しい砂を入れます。庭木も伐採や剪定を。舗装道路はすべて5cm程度削り取るか。洗浄します。水田もやはり全て5cm程度削り取り、土手は除草します。これらはすべて国(環境省)が実施主体ですが、見通しは立っておりません。
こうして出た廃棄物は、中間貯蔵施設に30年間仮置きし、その後最終処分施設に永久貯蔵することになります。中間貯蔵施設も最終処分施設もまだ決まっておらず、廃棄物はそれぞれの町で膨大な量を仮置きしている状況です。我が家の周囲は草ぼうぼう。他の家では、鼠、豚、イノシシなどの動物被害で大変悲惨な状態です。
自宅に戻れるのは10年後か
避難中に、あの人もこの人もという状況で亡くなる人がおります。隣組では被災後4人も亡くなっています。自宅に戻れず、仮設住宅や借り上げ住宅で「浪江の日卓で死にたい」と言って亡くなっています。本当に悲しいことです。私の自宅付近が避難解除になるのは10年後頃と私は予想しています。辛く、苦しい避難生活がまだまだ続きます。(2013年8月4日記)
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