岩本忠夫、双葉町を潰す

二上 英朗·2019年3月1日金曜日表示3件
フクシマ・ノート 2019.3.1

七、八号機はどうしても必要です。さらに、双葉地方の経済活動は(原発と)全く別な方向でやってゆくというわけにはいきません。やはり、原発を中心にした経済活動をもっと伸ばしていくことが大事です。ですから増設は大きな課題であり、双葉一町の財政問題だけではないんです。
七、八号機の建設が始まれば、雇用促進や地域特産物の消費拡大など経済活動が活発化します。今後、県のご指導やご理解をいただきながら進めていきたい。当面の予定では七号機着工が十一年度ですが、少し遅れそうです。しかし、最悪の場合でも来年七月の電調審に間に合うようにしていただき、増設問題に一つの区切りをつけていかなければならないと思っています。
「プルサーマル問題」
原発増設とプルサーマル問題は密接不可分の関係にあります。先日、行政と議会で連携をとりながら説明かを行いましたが、(増設と)同時並行してご理解していただくしかないと思っています。
この原稿は、書いたおぼえがある。政経東北1997年11月号だ。

昨年の9月に、浮舟会館で半谷清寿の講演があったが、半谷清寿と岩本忠夫を「抵抗者」ととらえた著書を発表した愛知の学者が、南相馬市でとんでもない講演をしていった。
清寿の三人三系統のひ孫が、この著書が自分の先祖について何をしゃべるのか心配のため、わざわざ小高までやってきたのだ。
わたしは小高銀砂工場の四代目の社長から誘われて福島駅西口から新幹線で降りた社長と高校生の孫とともに小高へ向かった。彼らは半谷清寿の墓参りを兼ねている。
なにより、岩本が社会党の県会議員だった時に参議院で原発の危険さを意見発表した部分だけをとらえて、「抵抗者」にしてしまったことが、地元ではよく知られる「原発推進者」に豹変してしまった事情を無視した論考には、あまりにも酷い内容だ、と聴衆から意見が出た。
そのことを半谷清寿の子孫から相次いで意見が出ると、講師は「このタイトルは出版社が決めたもので」と、逃げてしまった。
ただ書籍を出したというだけで尊敬して著書を「買ったんです」と持参して講師に挨拶する聴衆もいた。
喋るのも聞くのも自由だが、あまりに惨めな講師の選択に、わが町の仕事ながら、こんな講演を企画するのか、と情けなかった。
別な機会に、半谷清寿のもう一人のひ孫にあたる人物目良誠二郎氏が来福したので、福島市の喫茶店「あぐり」で、ミニ・シンポジウムを開催し、4人ほどの少人数で、双葉地方の破滅について、議論した。

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