独立プロがんばる
しかしこのころ相馬野馬追祭を誇り甲冑武具を所蔵する土地柄である原町では、昭和43年9月、三船敏郎の独立プロが「風林火山」ロケが順調に行われ、つづいて10月NHK大河ドラマ「天と地と」ロケが行われるなど、大型時代劇作品が続々と制作され、地元の高校生もエキストラ出演して、映画の話題は尽きなかった。  〔「風林火山」爆発的な人気/あす原町で特別試写会(昭和44年2月25日の福島民報)  原町市を中心にロケを展開、野馬追いが出場し戦国時代を再現した映画「風林火山」は爆発的人気でロードショーは新記録を樹立。原町市では二十六日午後一時から原町文化劇場で関係者を招き、特別試写会を行う。この日は製作の三船プロ社長、グランプリ俳優三船敏郎、稲垣浩監督などが顔を見せ盛大なレセプションも計画されている。映画情報によると東京の日比谷劇場で封切りに先立って、さる一日から一週間行われたロードショーで大作といわれた独立プロの意欲作品とさわがれた「黒部の太陽」を上回る観客を動員、大きな興行成績をあげた。(中略)/原町市でロケが行われただけに、映画で観光開発され野馬追いにはこのムードでいっきょに盛り上げ、戦国時代の圧巻を展開したいと、いまや「風林火山」の話題でもちきりだ。〕
昭和44年10月7日から11日まで人気大河ドラマ「天と地と」最終シーンのロケ撮影が行われた。「七日のロケは原町市の水無し川上流に武田勢の陣を設け、上杉勢が切り込んでゆくシーンの撮影。殺陣の若駒会や地元の青年ら二十五騎、百人のエキストラが参加、勇壮な合戦場面を再現した。この日は地元の人や石神二小の児童が社会科勉強のひとつとして見学していた。 また九日は謙信役の石坂浩二、信玄役の高橋幸治が新田川河口で川中島の”一騎打ち”を演じる。この録画は十一月十六日の「川中島序章」から四回にわたって放映される。(民友44.10.8.)

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