人を疑い自らも疑わずにいられなくなる「行人」夏目漱石の小説の主人公、自分の性欲」自分の醜さに言いようのない苦しみを苦しむ「迷路」有島武郎の小説の主人公は又自分自身の姿だと思うのだった。政治家学者になろうと決心した過去の自分があわれまずにいられな

くなった。幼いころうけた基督教にも 原文ママ 一度帰ろうとした。中略 クリスト教に走っても憎い俺はやっぱり醜いのだ、こんな人間が救われようなどと思う事がただ利己的のように思われてこれもよしてしまった。
思想研究資料 116 162㌻

こうして鈴木は二度とプロテスタントの信仰に戻ることはなかった。

柴田哲雄「フクシマ・抵抗者たちの近現代史」

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