タイ空軍が日本の陸軍99式高等練習機を所有し展示しているのは、たぶん原町陸軍飛行場で留学研修したことのあるタイ空軍の創設者カムロン将軍の意向を反映しているだろう。原町の昭和19年の一時期を体感できる場所の一つである。
立川飛行機の「九九式高等練習機(九九式高練)」である。試作名称は「キ55」である。当時の航空機の進化はめざましく、時代は複葉機から「九七式戦闘機」などの低翼単葉機に移行しつつある時期であった。そのため、搭乗員養成のための練習機も低翼単葉機が必要とされたのである。
「九九式高練」は1386機が生産され、タイには数十機が輸出された。当博物館に遺されるこの機体は世界に現存する唯一の「九九式高練」である。
タイ王立航空博物館の99式高等練習機
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