[山本薫中尉]

今回の語る会での小市泰子さんのお話で、ここ数年抱いていた疑問が氷解しました。

この山本薫中尉、「鉛筆舞台と特攻隊」p.122によれば、やはり今回、浅間望郷の歌を披露された秋元さんのお話として、
「下の学年の子が、遊んでくれるものと思って、『勉強なんかしないで遊ぼうよ』と寄っていったら、『こんな非常時にとんでもないことをいう』と叱りながら平手打ちを食わせた」
という、いわば「唐突な話」になっています。

しかし、ここの5月23日の
http://blog.livedoor.jp/rail777/archives/51984583.html
にある

松本に残された準辞世「いざいかん 淺間の梅を えびらさし わたつみ遥か 香とどめん」にせよ、
リンク先の「徳島の20世紀」にある、母親に宛てた「遺書」なるものにせよ、それらから読みとれる山本中尉は、単なる「ガチガチの優等生」の軍人ではなく、一言でいえば「かなり『春秋に富んだ』」人柄だったようです。

この数年、両者のギャップが埋まらなかったのですが…

今回の小市さんのお話によれば、この「山本中尉、児童ひっぱたき事件」の経緯は以下のようなものでした。
1 山本中尉は、児童達に「勉強(あるいは宿題だったか)を見てあげよう」と声を掛けた
2 ところが、一人の女児が「そんなことしないで遊ぼうよ」と中尉の手を引っ張った
3 で、「この非常時に何をいうか」と引っぱたいた
というものです。

これまで、よく分からなかったのは、1の部分で、この流れなら、私が山本中尉の立場でも「怒るのも無理はない」と納得。

まぁ、平手打ちはしないでしょうが(相手は子供。加えて、こっちは帝国軍人しかも「将校」なのですから、あまりムキになってはかえって沽券にかかわる)、それでも、頭に軽く拳骨で「コツン」くらいはしたでしょうね、きっと。

http://blog.livedoor.jp/rail777/archives/51984924.html

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