さて、市職員は、こう言ったのだ。
「門馬さんの絵は間違ってるよ」
は? この仁は何を言ってるのだろうか、と門馬氏は思った。
いつも実物を目の前に見ているし、スケッチもする。何百回もの回数を画布にtら市の裏に、さらさらと無線つの姿なら暗記している。美術家だから、画像のまま覚えている。
しかし市職員は、持参してきた中野蒼穹の無線塔の絵を誇らしく広げて見せて、こう言った。
「ほら。だって中野さんの絵を見てごらん。四階しかないだろ? だから門馬さんが間違ってるってわかるんだよ」
なにしろ、中野蒼穹画伯は、日本を代表する日展の毎回入船すだ。間違って描くわけがない、と信じているし、疑うこともない。一方、門馬俊之さんは、さんは、この市職員からすれば、市美展では有名な絵の上手な時計屋さんで、田舎の画家である。したがって、したがって、一方、門馬俊之さんは、この市職員からすれば、市美展では有名な絵の上手な時計屋さんで、田舎の画家である。「だから」「ゆえに」と顔に書いてあるようだったね。
原町市職員というのは、けっこうこういう職員がいた。
いちばんいいのは、外に出て実際に無線塔を観ればいいのに、四階屋上まであって、町中をながめよく、無線塔など秀麗なお姿は、原町市民にとっては、富士百景のごとく、春夏秋冬いつでも実況で見る喜びが、思い出の中に、また遠足の時にはマジかな塔下から見上げると、まるで、東京スカイツリーを見上げるのとそっくりなそそり立つたたずまいは、そっくりである。
さて。教訓だ。人を批判したいなら、その前に、素直なメデ実物をよく見てから言えよ。
とんだ恥さらしをすることがあるのだから。

Total Page Visits: 21 - Today Page Visits: 0