昭和16年 大東亜戦争開戦直前の飛行場拡大
野馬追の祭場 夜の森に替地
近く買収交渉開始
天下の偉観、千年余の伝統と歴史を誇る相馬野馬追祭は祭場地の原町郊外牛来山下雲雀ケ原が某用地となるため明年より祭場地なく惜しくもこの神事を中止の外なく関係者は種々大作を考究中であったが今回県社寺兵事課の好意により内務省で祭場地変更に乗り出し二十七日午後二時同省官房会計課瀧川猪之吉氏が来郡中村町県社中村神社に三神社神官並に中村町助役庄司清原町町長堀川一正、太田村長高野将衛、小高町長錦織新太郎の諸氏及び氏子総代代表者が参集祭場地替地問題を協議同日原町夜の森公園附近の現地を視察したが近日更に関係者会義を開き地主に交渉買収する予定で右成立次第国粋の野馬追祭は永久に持続される訳でこの交渉及び買収費補助は某関係当局積極的に協力してくれることになってゐる
昭和16年11月30日民報
註。
飛行場のことを某関係当局と婉曲表現しなければならない点が、いかにも戦時下である。
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