信夫原
続古今(恋一) 家隆
人目のみ忍ふか原にゆう標(しめ)の心のうちに朽やはてなむ
新拾遺秋上 門(岡)屋入道前摂政
あらはれて露やとこほるる陸奥の信夫か原に秋風そふく
新後拾遺恋(一)
名取川音になたてそ陸奥の忍ふかはらは露あまるとも

信夫渡 福島駅南有渡村
陸奥へ罷り鳧に信夫郡と云ふ処に早く見し人を尋ねければ其人なくなりけるとききて
(後拾遺雑一) 能円(因)法師
浅ちはら荒たる宿は昔見し人をしのふのわたり也けり

信夫岡
(続古今秋上) 俊恵法師
何事をしのふの岡の女郎花鬼ひしほれて(しをれて)露けかるらむ
 夫木  前斎宮河内
しほるとも知る人もなき袂哉これや忍ふの岡のかけ橋
同(春六) 頼円法師
何事を忍ふの岡の岩つつしいはてひの色にいつらむ
同恋(秋五 恋歌中) 源 季義(茂)
人目のみ忍のおかの真葛原いつ顕はれて怨みそめまし
拾玉(夫木雑三) 慈 鎮
我恋は信夫か(しのびの)岡に秋暮れて穂に出(いで)やらぬしののをすすき

信夫瀑布 
夫木 後九条内大臣
人しらぬ道にさきたつ涙こそ忍の山のたきとなるらん

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