HHG 創刊号 1947・4月号

HHG 創刊号 1947年4月号

HHG誌の創刊を祝して 愛堂先生 が万物更甦の春四月を期して溌剌たる青年諸子の手により創刊さるに至ったことは現在の世相に対して誠に有意義であり、前途に期待を持って、祝福せざるを得ない次第である。   遣はされし者  中村月城   現在の日本は暗黒時代を現出してゐるが、この暗闇の彼方に新日本の黎明がある。無血革命が今進行して異る。新日本、文化の香も高き動議日本創建のため起つべき青年よ何処に居る 「誰か在る われ誰を遣はさん 神は叫んであられる」

随想 岡田静夫 愛する郷土を中心にHHGの誕生は嬉しい。おぼろげながらさうしたものをほしいと願ってゐたこととて、二重に祝福してゐる一人だ。 初めての方々は「HHGって誰が主宰し、どんな組織を持ち、いかなる内容と意義を有してゐるのか」との質問は当然であらうが、実は私は別にその生みの親でもないので、その説明は、機関誌HHG日曜会、金曜会、又は近く持たれようとしてゐるHHG大会にゆづり、ここでは私が折にふれてHHGから見たところ、感じたこころを拙文にのせてお伝えする事にしよう。  HHGを詳しく書けばHolly Harmonious Groupeホーリー・ハーモニアス・グループ(聖く・美しく調和した・睦しい群)となるであらうが、やはりHHGと呼ぶ方が簡単だし、何となくなつこく、そして親しみ易いようだ。会員中には「キンチャン」「ショウチャン」などがゐるようだが、本名は金作さんか、昭蔵さんか知らないが「キンチャン」「ショウチャン」と呼び合ふところに、HHGの性格がうかがはれるようで面白い。

折笠幸雄 私は教会の門をくぐる今の今まで、神といふ観念に疑念を抱き惑い悩んで居りました。愚なる者では御ざゐますが、その愚なる私が心の奥底から神様と叫び貴方におすがりいたします事を何卒おゆるし下さい。今宵この聖なる会堂にお集ひになられた信者の方、又熱心なる求道者の皆様方の敬虔なる祈りの言葉やお話を聞き神といふものがおぼろげながらにも漸く分って来たような気が致します。求道に精進し、信仰に厚き周囲の人達から、すすめられ、嫌々ながら教会に来た私が、おぼろげにも神を知ったといふよろこび・幸福・何物にも代へがたきこの感激・・・・  神様有がたうござ ゐます。私のために教会をすすめてくれましたこれらの人々に衷心より感謝致します。   うたがひつ 迷ひ乍らも教会に   今宵 来たりて良かりしと思ふ

神様! ああ! 何と良い気持ちでせう 私が斯くも清々しく身も心も浄められたやうに心の中に「安らけさ」を感じますのは今宵が初めてで御ざ 居ます。これからは聖書も読ませていただきますし、御祈りもさせていだだきます。  神さま、すべてが感謝でござ ゐます。何卒この私をお見捨て下さいますな。私がかうして居る間にも私の上に深き愛といつくしみとを垂れさせ給はんことを。何時も貴方の御心に副ひ奉る事が出来ますよう切に切にお祈り申し上げます。何卒ぞ、神様よ! 先生や兄弟姉妹の中にあって愚なる私をおみちびき下さい  清々しき 気持ちに なりて 帰途につく   みそらに 今夜こよひ 星のうつくし かつてなき 今日のよろこび うれしかり  心に長く とどめ おかまし 三月二十三日 よろこびと感謝と感激をもって神の御前に捧げます。アーメン。

人生の意義 渡辺雄幸 28p  「人生は何にかしに生まれたものだ。それなら何をしたらよいか」と考へる時があるが、「それは自己を正しく生かすように努力し、となり人の為につくすことである」との結論を得る。しかしよく考へると、人間はまだ正しく生きる事が出来ない境遇にゐる。それを段々よくして人間全体が人間らしく生きられる様に骨折ることを神は我らに命じて居られる。  我ら個人の力は小さい。しかし小さいなりに何かの形で我らは人類の生長を助けなければならない。私は近頃漸く聖書の眞の意味は神を通じて人々の為に生きると云ふことであること、キリストの教へは・・・・即ち霊魂の為に生きると云ふことは、自分の為に生きる事よりずっと高い事であると確信し得るに至った。  人生の意義は聖書に求められ、そしてわが生涯も神と人とのためでありたい。

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