伊藤延由さん、長泥の土をサンプリングする
伊藤さんは、飯館村内の土壌の放射線を調査して来た。
ご覧ください。これが長泥地区の土です。
掲げられたのは、サンプルとして示されたわずかな土だ。
会場の聴衆のひとりひとりに、ガイガーカウンターと一緒に見せた。
ピッ、ピッ、ピッ、ピッと、時間を刻むように、放射線量を音のピッチで危険度を示す計器である。この9年間で、すべての日本人が、教えられなくても感覚的に、この音に反応する時代になってしまった。
長泥の土と一緒に掲げて見せると、急に音量はせわしくなった。
ぴピピピピピピピピ。
聴衆の誰もが、一気に表情が変わった。
見えない放射線の危機を、自分の生命の危機を感覚として感じるのだ。
伊藤さんの、天性としての教育者の能力を感じさせた。
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