そういうわけで、グラバーという死の商人が長崎にいた。チンピラ海援隊の坂本龍馬など高知のごろつきらがグラバー邸にころがりこんでいて、薩摩と長州のyあいだのメッセンジャーをやっていた。坂本は西郷の手先であって同時にダブルスパイのような桂小五郎の配下でもあった小者だったから、歴史の上には出てこない。
昭和40年代に、福田というサンケイ新聞の文化部長が自分の担当する紙面に連載した「竜馬が行く」で嘘八百書いてぼろもうけしたので、これを右の文芸評論家たちが「国民文学」などと言い出した。
一方、長州のテロリスト伊藤らを先頭に、長州ファイヴといわれる密航英国組はグラバーから五万両という当世書生には過分な金額を出させて革命成就を前提に大金を前倒し資金として、武器を買い、密航資金にし、英国で文明のイロハを一夜漬けして帰って来た。
それで下級武士のテロリスト伊藤は、英国大使に火炎瓶を投げ込んで放火し、逃げるように英国大使の国のふところで、英国仕込みの民主主義でなく、軍隊主導ののプロシャの独裁政治を学んだ。それで伊藤は、自由民権派の植木枝盛やその他など土佐肥前肥後、福島などの自由民権運動家たちから民衆代表の議会を開けと責められて、やっと内閣制の天皇制帝国日本なんとかと天皇陛下万歳欽定憲法を急ごしらえシテ、みずから最初の独裁総理になった。
以後、総理は山口県出身と決められた。だから馬鹿でもきちがいいでも、山口でうまれれば、誰でも新国家の太政官という役所の高級官僚になれるし、桜を観る会にも総理に招待されて税金でタダで飲み食いできるのだ。
かつて桂太郎という山口県生まれの青年は陸軍に入ってさしたる軍功もなかったものの、目立たず遅れず遅刻せずの精神で、総理経験者の元老たちに親切だったというだけの取柄で、それはそれは元老たちみんなから可愛がられて、何くれと面倒をみてもらった。失敗すれば尻をぬぐってもらえたし、部下の太政官と陸軍配下ががすべて仕事をやってくれたお蔭で、なんと歴代総理で日本一長い経験保持者のチャンピオンとしてだけ歴史に名を残した。
最近このチャンピオンの記録を破った青年宰相が現れた。父は外務大臣。祖父はアメリカの男妾で、母はその愛娘で、婿より息子を溺愛して絶えず「祖父を超えよ」と吹き込んだ。妻は、電通出身のオフィスレデイだった社交界の花だったが、最近は庶民的な国民カリスマになった。趣味は大麻を育てること。芸能人が大麻と覚せい剤で逮捕されたという情報をストックしておいて、夫が国会で危機に迫られる時には、そのニュースが古くても最新のものでも飼いならしているペットのマスコミトップに「あのネタをお出し」と命令して夫の危機を救った。大阪の吉本興行もまた無二の親友。お笑いや芸能人のスキャンダルを常時、災害用ダムのように夫の危機になると、ダムから一気にスキャンダルを緊急放流させて、翌日のあらゆる新聞の一面を馬鹿国民の大好きな洪水で埋め尽くし、すべてを流し消し去るのだ。たとえば「お・も・て・な・し」とか、元総理息子とのできちゃった結婚の発表を総理のお膝元の艦艇で記者会見を開かせたり、環境省大臣に抜擢したりと、気を遣ってきた。
なにしろ、この元総理にはひとかどならぬ恩顧を賜ったのだ。思い出すだけでも、二度も助け手頂いた。一度目は元総理がぼくちゃんを経済産業大臣にひっぱってくれた時には、ぼくちゃんが東電の福島第一原子力発電所の、緊急の時の排気ベントという役にも立たぬ最後の手段を専門家の反対を押し切って外させ、津波で大惨事になるよ東北大学の専門家が、400年前に東日本が18mの大津波で東海岸がすべて丸呑みされた記録がちゃんと相馬家記録にあって、地質学者の調査で、その400年前の海の底の砂が、山のてっぺんに400年前の地質に残って居た証拠を見つけたという学問的に確かな論文も無視して、原発をブロックするコンクリート壁が必要だとという警告を無視した東電首脳は、むしろコストカッターと称賛されて、株主から喜ばれた。電気事業組合からは、多くのお抱え学者芸能人と並んで、経産省の太政官のトップの大臣から中級官僚まで、津々浦々の地方役人迄、お小遣いをもらっていた手前、ベントという装置やコンクリート防波堤も、みんな取り外し手、」コストカットして、東電トップの御配慮によってお小遣いに回してくれた、恩義があるのだ。原発行政は経産省の権限である。民間に権限はないが、」金の力で、何とかなる。こうして経産省と東電ほか原発発電の電力会社は莫大な業績を記録した。
いわく日本の原発は安全。アメリカのスリーマイルもロシアのチェルノブイリも、みな馬鹿な国民しかいないくにの話だ。日本は地球温暖化を救う悔いだと電通が指導してキャンペーンをした結果、すっかり日本国民は洗脳されて自民党東電の一神教になりかけていた。
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