東京巡礼

芥川賞作家の古山高麗雄と、原町の松永牛乳店の専務古山哲朗さんは、どんな関係なのか。哲朗さん宅に泊まった晩に、われわれ海岸線文芸同人会のメンバーはどんなことを語り合ったのか。

昭和45年当時、古山哲朗氏と私は、東京のホテルに缶詰めになって編集者に見張られて執筆中の作家古山高麗雄を慰問に尋ねた。
彼は芥川賞を受賞するか、しないかという瀬戸際で、出版社の猛烈な監禁状態で、受賞後の代一策や第二作を執筆中だった。食料や気分転換の品物を最淹れして気分転換の空気を入れるために訪問したである。
後に、受賞の報告を兼ねて我々のいる原町を訪問して、あの時のお礼を言うために、わざわざ来たのであった。
膝をつきあわせて、原町で少人数で芥川賞の受賞を祝った。
昭和45年のことだった。

原ノ町駅前に、おんぼろバイクで、古山高麗雄はやって来た。」湯たんぽにビールを入れて、戦後の日本人の諦観をいっぱいに詰めて。

https://www.bookbang.jp/review/article/522768

ホテルに出版社の監禁中の芥川賞受賞作家古山高麗雄を慰問する。
都市センターホテルにて、缶詰め状態からちょっと休憩の時間に。昭和45年。
彼は、デビュー前に原町にバイクでやってきて「湯たんぽにビールを入れて」という小説に体験談を書いた。新興宗教PL教団の
教師という肩書だった。

プレオ―8の」夜明け、という」芥川賞受賞作背品は、どんな内容なのか? シアヌーク殿下が王宮に幽閉された。日本軍が、これを救助すべく緊急突入しようと臨戦態勢にあった。古山高麗雄も、この部隊にいた。
戦争体験を、ペーソスにみちた筆で描いた。
戦後のプノンペンの捕虜収容所で、戦争捕虜の生活を書いたが、日本文芸史上、はじめて「ゲイ」の問題を描いた、異形の文芸でもあった。プレオ―というのは、ベトナムの刑務所のこと。

幻の山 古山哲朗が芥川賞受賞作家の従兄古山高麗雄に挑んで発表した戦記短編小説の「幻の山」は、昭和45年の「プレオ―8の夜明け」と同じ時期である理由について。解説。

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