ぼくらはかたりつづける。
ちいさな、ちいさな、ちいさな町が100年前に誕生した。原っぱの真ん中にできたので「はらのまち」と名づけられた。鉄道が開通したので駅の名前は「はらのまち」。
それから100年がたちました。
ちいさなちいさな、ちいさなものがたりが、生まれては消えていった。
消え行くものはすべて美しい。
3.11天変地異が、ぼくらの町を洗い流し、家も人も、うばっていった。
でも、思い出だけは消えない。
神様の胸のなかで、愛する人と再会する日まで、ぼくらはかたりつづける。
二上英朗
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