5月9日土曜日。ビーンズといういつもの近所の花屋さんに行って、明日の母の日に贈るべき色どりゃアレンジメントの出来上がったものから、バラ売りのピンクのガーデンベラなど、目移りするほどの絢爛豪華な店頭で。あの賑わいと彩りと香りに満ちていた。。
花キューピッドの制度を活用して花束を届けようとおもっていたが、店に入ってすぐ目を惹かれたのが、青い紫陽花の大ぶりの鉢植えだった。これから目が離せなかったのは、数年前の結婚式の花嫁の青いウエデイングドレスをぱっと瞬間的にイメージが重なって、もうこれ以外のどんな花束も、眼中にないのだ。
こまったな。こんな気持ちh初めてのことだった。
いつもは、花ならどんな花でも美しいと思って、花キューピッドの制度で、だいたいの概念を口頭で店の窓口で「春らしい感じで」とか「若々しくね」とか「シックな感じで」「こないだのみたいなアレンジで」など、その時々で、相手にふさわしい印象と合わせた感じを、ざっくばらんにいうだけの注文があったから、花キューピッドでよかった。
しかし、相手の子のみから言えば、全国共通のお花券を」自分で選んで貰うのが一番いいのだとおもうが、カネを支払うなら自分の好みも反映させたいとも思うb。もらうのは送り先の人物のほうがいいに決まっているが、カネが因果の世の中である。花を送る楽しみの中に自自分をこっそり混入させたという下賤な下心がどうしても選択には入ってしまうのである。
僕が」通院している東蓬莱クリニックは蓬莱団地の8丁目一丁目一番地の透析専門の透析病院である。いろんな患者が、庭でできた見事な花、たとえば大ぶりの百合の花や、おおきくてすばらしい勢いのヒマワリの花屋、さまざまだ。看護師の長谷川さんは庭先で育てている薔薇の瀟洒でかわいらしい色々なバラを自分で活けてくれていた。患者の農家さんで見事な菜の花を自然の作品として届ける人もあり、看護師さんたちの誕生日ごとに、あるいはクリスマスや復活祭の記念やペンテコステの聖霊降臨祭に、ぱっと目をひく組み合わせを自分で楽しむタイプの僕のような患者もいるにはいる。透析クリニック医院というのは、とにかく長い時間をベッドに縛られたまま、左腕に太い血管から血を機械で吸い取って、ろ過して、ポンプのモーターの力によって動脈からで静脈へと戻してやるという原理。

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