七百の工女半分信徒 原町の石川製糸
清い一日
七百余名の工女中で半数はキリスト教徒である事を以て誇りとしてゐる石川組製糸所の家庭学校終了式は二十六日午後四時から同所の大講堂に於て挙行、君ヶ代の三唱に次で戊辰詔書の奉読あり、所長石川伝次郎氏の訓示あり、生徒総代の答辞の後、二百名の生徒に証書を授与し、終わって従業員の表彰式に移ったが十年間勤続者九名、七年間勤続者二十六名、五年間勤続者三十九名、三年間勤続者百一名で一年皆勤者阿部かめ代、二年皆勤者伊藤みつ、年賞を受けたもの六百名で受賞者を総代して高尾てる子の答辞で式を閉ぢて、午後六時からは石川伝次郎氏の司会の下に三浦福島メソヂスト牧師の祈祷、説教の後、降誕祭を執行したが賛美歌六十八番から幕は切られ暗誦、対話十字架歌劇シタキリ雀、対話果実屋さん、舞羽衣、天竺の美、対話カペナウンの途上、その他歌劇、舞踏等、三十五番のプログラムは主の降誕を祝福するに充分で、面白く切られ十時半散会したが工女連中は何れも喜んで明朝早々帰郷した
T14.12.29.民報

注:讃美歌68番

1
父なる御神に み栄えあれかし、
よろずを造りて 永久(ときわ)に統べます
上なきみいつと またなき御恵み、
かしこみたたえよ。


み神の独り子 我らの主イエス代、
おかしし罪とが ことごと赦して、
み前にささぐる せつなる祈りを
うけいれたまえや。


慰めぬしなる 聖なるみたまよ、
誘うものより 我らを守りて、
たえざる悩みと つきせぬ憂いに
かたしめたまえや。

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