原町無線塔、朝日座など福島県南相馬市原町区(旧原町市)の文献を公開

生家の没落と屈辱感

 今我家の歴史を語らんも涙多し。衰替 原文ママ の悲運に遇いたる我が一家はこの秀麗なる町の一角に僅ばかりの資本により、ささやかなる店を開きて糊口しおるなり 原文ママ
 中略
 その昔昨日迄は己が田よ畑よ山林よと人々に誇りし我が家も一度祖父が事業に失敗せると、父が急の死との為に、今日は数多ある山林田畑も悉く人手に渡り今迄は又富豪の夢路をたどれるも、今は一変して貧しき人々の群に入るに到りぬ 金子勝1986 96 97㌻

 鈴木の母・ルイは夫との死別によって、「若くして自らに残された只一人の男の子を貧窮と屈辱との間に育て来った」 思想研究資料160㌻
 そして少年だった鈴木も母からこの「屈辱」感を受け継ぎ、それを晴らすために勉学に励んでいた。鈴木は「我家」という作文で続けて以下のように述べている。

 かかる苦境に打ち耐えて成長し来れる自分の双肩は実に我が一家の盛衰を担いおるなり。さらば自分たるもの大いに覚醒し勉強せずして可ならんや 金子 97㌻

はらまちキリスト教100年史

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