岡和田3

此処は加賀藩竜の口 お仕置き場へと曳かれ行く
飴屋渡世の男あり この曳かれ者誰あろう
飴屋となって世を偲ぶ 相馬の藩士刈谷沢
伏見儀助とあとで知る 男振りなら気前なら
人に知られたのど自慢 飴や音頭のおじさんと
そのころ加賀での人気者 さてこの飴やいつの間に
すがたを変えてあじろ笠 行脚僧にと早変わり
善哉善哉旅日記 ここから遥か東国に
今極楽の浄土あり これぞ相馬の楽天地
海の幸あり山の幸 いつも南風そよそよと
 
真冬というに菜の花が 咲いて胡蝶が飛んでいる
此の地で暮らす運の良さ 三度の食は銀の飯
さあさおんなれ何思案 好いとこ相馬の米どころ
肥料不要の田作りは 六万石の草も木も
又しても読む旅日記 旅から旅の行脚僧
彼隠密でなかりせば 渡る世間は広からん

福島市渡利の児童向けの作家の新開ゆり子女史はポプラ社から出版された自著で「相馬移民」を主題とした書籍から、盗作されたとして、鹿島町の写真家金子氏を訴えたのは平成のはじめであった。

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