大正6年7月13日福島民報 名物野馬追 原ノ町未曽有の殷賑
鳴り物禁止
観覧物の盛況
原の町にては宿望漸く叶ひ東久邇宮殿下の野馬追御覧を聴許せられたるより萬遺漏なきを期する為め御旅舎近くの観世物等は特に其筋より鳴物御遠慮の内諭ありたり女優の活動連鎖劇、軽業等は満員の盛況を告げ深更まで賑ひたり

東本願寺大谷別院に成らせらる。御旅舎は畏き余に質素なるものにして只だ京都の本願寺より取り寄せたる丸山応挙の軸価格七万円のものと同町松永長之助氏秘蔵の緋縅の鎧とのみわずかに
▲御旅情を慰め奉りぬ殿下には御着の地休憩あり。御昼餐其他の御給仕には同町尋常石神小学校の女教員志賀いし子同高等小学校の小針とく子の二女史選ばれて承り、両女史の光栄これに過ずと感泣措く能はざりき

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