昭和初期の機関庫 御大典記念撮影
昭和3年の原ノ町機関庫

原町市桜井町一丁目七五番地の佐藤留子さんは昭和天皇の即位式である昭和3年の御大典を記念して撮影された珍しい原ノ町機関区の写真を持っちる。
留子さんの舅にあたる佐藤久左衛門さんが原ノ町機関区の職員だった関係から、61年前の当時の原ノ町機関区を撮影した貴重な写真が佐藤家に伝わったもの、
この写真の大きさは四つ切りで、しっかりした台紙に鳳凰の図柄があしらわれ、金文字で「御大轉記念」と印刷されてある立派なもの。鉄道院ばかりでなく、家族なども一緒に撮影されていて、改元当時の賑わいと華やかさが見る者に伝わってくるようだ。
佐藤久左衛門さんは明治22年生まれ。22歳で原ノ町機関区の炭夫として就職し、のち構内合図士となって、紅白の小旗を振って機関車の入れ替え作業を担当したという。原ノ町機関区には25年間勤め47歳で退職し、昭和27年に64歳で死去。
原ノ町機関庫は常磐線が開通した明治31年に開設されたが、機関車を収容する点が図栗の立派な車庫が有名だった。
昭和20年8月の米英軍の機動部隊空母の艦載機による空襲で集中的な爆撃を受けて破壊され、戦後は木造で改築され、常磐線の完全電化により昭和42年10月に解体撤去された。

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