讃へよ郷土の神鷲
原町・顕彰計画
 我等もと後輩蹶起
中野兵曹と県立相馬中学同級生の中村町地区統制配給組合専務理事長加藤政蔵氏弟隆君は
中野は平凡な男であったが流石東北人特有の偉さがあった、よく好きだった運動で體躯を鍛え見事今度来襲した醜敵を一機一艦の必殺で撃沈した、よくやってくれた、鬼神も哭くこの偉勲こそ肉弾と散った中野の全人格であると感動で胸が一杯だ、この事実こそ皇国絶対の不敗であると感動してゐる
と友情に厚かった勇士を偲び眦をけっして語ってゐた
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中野兵曹が六年間通った原町国民学校では三十日朝会の校庭で三千のヨイコを前に佐藤校長は中野兵曹の生立ちから通学中の少年時代を語り神鷲となった尽忠無比一億国民の士気を更に奮起せしめた遺功を讃仰し
君達がよき小国民として鍛成され先輩中野勇士に続く日こそ精神を継承するのだ
と完成された人間がいざ鎌倉の特前人未到の神業が発揮される実をさとし佐藤校長と児童代表が中野兵曹の主家を弔問遺影に額き焼香した

昭和19年11月2日福島民報

神鷲顕彰案成る 資金一万円で”中野賞”

相馬の郷土が生んだ神風特別攻撃隊故中野盤雄一飛曹の忠烈万世に仰ぐ顕彰は教育会郡分会、県立相馬中学同窓会、原町が共催教育会県支部郡町村長会在郷軍人郡連合分会、郡青少年団婦人会郡各町村支部後援でいよいよ計画が進められ既報の企画によって伝記、遺影(写真)を県下各学校へ頒布する外中村町出身佐藤清蔵氏に依頼勇士の飛行服姿を木彫(高さ一尺五寸)に彫刻遺族へ贈り胸像二基を母校相馬中学、原町国民学校の忠霊室に安置、又原町夜ノ森公園に建碑その偉勲を永く伝へることになり公葬後追悼会を行ふ等具体的に顕彰方法が立案された

 後につづく郡下優等卒業生へ
神鷲中野軍曹の顕彰会はこのほど原町国民学校で設立準備を遂げ委員長津田達造、副委員長折笠秀晴佐藤弘毅、佐藤信成の諸氏と決定勇士に続く後輩の発奮を一層強く尽忠精神昂揚のため郡下各学校優等卒業生に中野賞を授与する奨学資金一万円の制定も近日開く委員会で決議する方針で全部の顕彰資金約三万円の見込である

模型飛行大会
中村町第一国民学校では郷土が生んだ神風特別攻撃隊の肉弾勇士中野飛曹に続けと航空思想昂揚のため十五日午前十時相中グランドで全校ヨイコの模型飛行機大会を行ふ
11月10日民報

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