昭和4年民友

昭和4年1月10日友
大和舘再築 四月上旬華々しく記念興行

過半焼失した若松市中大和町の活動常設館大和館は経営者佐藤定吉氏に依って今回再築することになり、設計中であるが工費三万五千円乃至四万円、洋風近代的のものとして当局より認可あり次第工事に着手し四月上旬竣成と共に華々しく記念興行をなすはずである

昭和4年
この年「陪審記念日の映画を謹写」福島地裁
1.1.書き入れ時で賑やかな映画界 福島座「雲井龍雄」大正館「清水次郎長」
1月10日友
瓜生岩子の映画成る
近く公開

昭和4年1月23日友
「大蛇記映画」 二月十日から公開
過半郡山プロダクションの手で相馬郡内の名所旧路大悲山の大蛇記を脚色した映画は来る一月十日から二日間小高座に於て公開し引続き郡内各町村を巡業、観覧に供する事となつている

この年 活動写真班新設 監督記者粟屋甫 撮影部主任中村豊 巡回部主任百足常太郎
2月「福島民友新聞社が写真ニュース「スキー大会実況」
この年「シンギングフール」栄館で上映
昭和4年2月10日友
興業税滞納で 栄館大目玉
福島市役所から再三 の催促に納入せず

昭和4年民報
1.26.映画による犯罪は三件 県下常設館調べ
2.9.夕飛んでもない教育映画 松竹蒲田の「幼なじみ」花柳界を背景とした恋愛映画を福島高女で
2.24.野馬追映画を俳優抜きで撮影甲越軍記の長尺物近く相馬で公開
3.7.二本松劇場上棟式 落成式は盛大に
4.3.郡山シネマリーグ
3.26.メトロポリスの人造人間 マリアの写真
4.9.「特急三百哩」宮城
5.21.映画放送時代
5.29.キネマらん
5.31.トーキー余談
9.13.郡山昭和館の問題 建築認可された後の学校と活動館の言争ひ開館間際で暗礁にのりあげ 各方面からの注意をひく
9.15.よい映画を学校で見せる 若松
9.20.原町座で樺太移民募集映画盛況

9.13. 報 郡山昭和館の問題 建築認可された後の学校と活動館の言争ひ 開館間際で暗礁にのりあげ 各方面からの注意をひく
9.15.報 良い映画を学校で見せる 若松
9.25.民報
四日目の福島競馬でキネマのロケーション 日本キネマのスター来福す
9.28.報 「馬の一生」撮影ロケ
10.5. 報 キネマ座談会 けふ福ビルで
10.22. 報 トーキー来る 廿五日から栄館で
10.23. トーキー
10.25. 報 各人各論トーキー陳論
10.26. 報 藩祖伊達公に扮し福島市長が映画に 野馬追武士を総動員して 霊山精忠録撮影
10.29. 報 南会津郡東部連合軍人会 軍人精神普及映画会
11.1. 報 偽看板の芝居 須賀川町岩瀬座
11.9. 報 東亜の丹下左膳 重政順原作
11.5. 報 映画と児童
11.13.友 霊山の奇巌を背景に史蹟映画を撮影 出演の騎馬武者二百余 展開さるる武者絵巻 野馬追一行の日程
11.15.報 霊山史実の映画 撮影の準備成る 相馬武士700余
11.19.市長さんなかなか立派 野馬追武士ロケ
11.20. 報 白河映画館便り 友楽座「信長と遊女」「父帰る」改良座「時代劇風船玉」「空中活劇つばさ」
11.22.報 福島第一小学校同窓会 アンケルトムズケビン栄館で20日から一週間
11.23.報 映画戦線異状なし 興行物はお話にならぬ 福島の常設館写真
11.25.報 霊山映画の部分的な撮影 公会堂や松葉館 信夫山などで懸命に
12.3.報 今度は雲雀ヶ原で大合戦
12.5.報 興行税に等級を付せ 不景気坂下の興行主飛檄 人口僅か五千に活動常設二館
12.6.ダグラス夫妻神戸へ
12.29.新開座 写真
12.14.映画界展望 蓄音機ブームはトーキーの影響

昭和4年12月15日友
戊辰舘開舘 甚しい観客争奪
歳末を控へての悲鳴
若松市内には現在四ツの映画常設舘(大和舘、会津舘、富士館、栄楽館)のほか劇専門の若松劇場を併せて五ツ巴で「寄らば切るぞ–」と許り剣劇もときで必死の興行戦が演じられているが、緊縮-不景気とが早速に反映して何処にも毎夜の上がり高が僅に三十円位、雨の日ともなれば入場者五十名、上がり高十一円なにがしなんて事がちつとも珍しくない程で、いづれも電気料にも当らぬとして悲鳴 挙げている処へ、更に新たに戊辰舘が十四日より開舘の運びとなつたので、歳末を控て悲鳴の伴奏と共に血みどろな観客争奪が演じられるものとみられている

p4.10.26.藩祖伊達公に扮し佐藤市長が映画に
p4.11.15.霊山史実の映画 撮影の準備成る お歴々の配役も決って 繰り出す相馬武士七百余
池内教諭の調査を土台にして脚色
p4.11.19.写真 市長さんなかなかお立派

 

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