関根俊二さん 医療功労者 
 「第41回医療厚労省」(読売新聞社主催、福島民友新聞社共催)の本県受賞者に決まった2人。関根俊二さん(70)は東日本大震災、東京電力福島第一原発事故後も住民に寄り添い診療を続ける姿勢が高く評価された。

関根さんは「支えてくれた医師や看護師のおかげ」と謙虚に喜びを語る。福島医大の外科医局を経て国立郡山病院(廃止)で約20年勤務。県や浪江町から津島診療所勤務を請われ、へき地勤務を志した。診療所では「県人で腕の良い外科医」との評判が広まり、近隣町村からも患者が訪れた。
 原発事故後は、翌日から診療所に長い列ができ、町が役場機能を移すまでの数日間で1日300人超が訪れた。この間、原発事故の放射能雲が津島を通過。装着していた積算線量計は4日間で0.8ミリシーベルトを計測した。一時診療所を閉じたが、町の要請で2011(平成23年3月19日に二本松市で再開。薬や医療機器、患者情報が足りない中、経験を頼りに診察した。「使命感で一心不乱。涙を流して感謝された時は医者冥利に尽きると感じた」
 同4月中旬から二本松市岳温泉に移り、9月中旬から二本松市・安達運動場仮設住宅内の仮設診療所で診察している。
2013年2月1日 民友

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