三瓶宝次 ごあいさつ
 私は、今期この四月をもって議員を引退させていただきました。
 平成五年四月、津島地区の推薦を得て、町議会議員の選挙に立候補いたしました。また後援会を結成して戴きまして以来、連続六期二十四年間、無事に勤め終えることが出来ました。これも、多くの町民とりわけ津島地区の住民の方々のご理解とご支援の賜物であり。あらためて感謝と御礼を申し上げます。
 思えば、旧津島村は浪江町と昭和三十一年五月に国主導の町村合併により合併しました。しかし、浪江の平場と津島地区の山間部の環境の格差、中心部より遠距離にある地理的条件、気候的な環境の違い等、不利益の格差が埋まらずのままでした。
 その後、津島地区の住民の努力は及ばず、過疎が進んでゆく状況にありました。合併当時から町議会議員の改選ごとに津島地区選出の議員は、減少してゆく状況にありました。
 私は、浪江町の平場と津島との格差解消に向けた努力を重ねてまいりました。その中での成果として、津島地区の区長さんと一緒になって推進してきた県営事業の「津島地区中山間地域総合整備事業」の導入でした。町を動かすと同時に、平場の浪江方部の議員の賛同を得ること等、区長さん共々行動をして働きかけたことなどの苦労が思い出されます。
 長い間にはさまざまな出来事が起き、状況の変化がありました。この間には地域住民の方々との信頼関係はさることながら、「地元県会議員、国会議員の先生方との人間関係が政治的には大事なことも身をもって体験させられました。この永い間に積み上げた努力は、一応の成果として新たな地域づくりと住民の生活の安定、そしt若者がふる里に愛着を持てる「津島」になって行く未来であることを信じて、その期待と夢をもって来ました。

 平成二銃さん年三月十一日午後二次四十六分、突然、東日本大震災が発生しました。そして東電の福島第一原発の事故によりプラントが爆発、大量の放射能が拡散しました。これな世界的にも例のない地震津波・原発事故の複合災害となりました。
 浪江町は、津島も含め高線量に見舞われ、全町全住民の避難という事態となりました。事故により避難から六年、今尚、住民は全国に分散し避難を余儀なく強いられております。
 今、浪江町は被災市町村の中でも最大の被災地域となってしまいました。浪江町は帰還困難区域を除き、全く先の見えない状況に措かれたままにあります。今回の原発事故の責任は国・東電にあることは明白であるにもかかわらず、その責任から逃れようととしています。
 私は津島地区住民として、また現在の立場を考えた時に、国・東電には一日も早く、この事故を起こした責任を負うべきであり、それを求めてきました。
 国・東電は、ふる里を追われたて厳しい避難生活を続けている被災者である我々に対して、生涯にわたる生活再現とふる里の再建を事故前の原状に回復すべきであり、それが当然であります。

 私は、この事故の責任を追及し、住民の生命と財産を守るため、ふる里の再生と完全賠償を求めその実現を図るために、二年前に「求める会」を立ち上げました。現在三百世帯以上が参加し、裁判またはADRを通して津島住民が一丸となりその要求実現のため闘っている状況にあります。
 私はその先頭に立って力を尽くしていく覚悟をしているところです。
 今この重大時期であるときで引退は、私にとりましても後ろ髪を引かれる思いであり、こころ苦しく思っておるところです。
 ご承知のとおり、浪江町も本年三月三十一日で帰還困難区域除k避難指示解除にはなりましたが、津島地区は依然として帰還困難区域で放置されたままの状況にあります。国は平成二十九年より期間困難区域の地区内に復興拠点を設定しその範囲内を除染した上で、そこに帰還できる諸施設等を造り、住環境を整備して避難指示を解除する。またそれを五年以内に実現するとしております。しかしながら、津島の一部に復興拠点を設定しても津島全域を回復することは不可能であります。
 津島地区の復興計画は、当初から全域を組み入れるべきであると考えているところです。今後は我々地区住民一丸となり町への働きかけを含め、国、県に対しても危機感を強く持ち対処していく必要があります。
 またこのような状況下にある津島を取り戻し、一日でも早く元の生活を送れるようにするためには、地区住民の団結とその要求活動を強力に進めて行くことが必要であると考えております。
 私としましても、この重大鏡面に太刀従来に増して微力ではありますが、一町民としての立場で引き続き津島地区のため力を尽くしていく覚悟であります。
 六期二十四年の永きにわたり後援会のみなさま、そしてご支援を戴きなした津島地区の皆様には、今日までご支援ご協力戴いて参りましたことに深く感謝と御礼を申上げます。
 結びに皆様方のご健勝を祈念申上げてごあいさつといたします。
以上
三瓶宝次 

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