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郷土の先行者4-2 そろばんの異名で二宮尊徳の片腕に

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そろばんの異名で二宮尊徳の片腕に
荒至重・専八
 当時相馬藩では、時あたかも二宮仕法実施を目前にひかえ、藩内の有望な人材を次々に尊徳のもとへ送り込んでいた。荒至重もまた藩の抜擢を受けて二宮尊徳のもとへ教えを乞うた。
 以来半世紀にわたって至重は算術と測量の技術をフルに活かして尊徳の事業を随身して助け、体で尊徳の二宮仕法を学んでいったのである。
 二宮尊徳は至重に「そろばん」とあだ名をつけて呼んでいた。
 二宮仕法とは、二宮流の地域生活改善運動ということである。この中には水利、土木、衛生、建築、道徳、治政、あらゆる要素が含まれており、単なる倹約思想だけにはとどまらなかった。
 生態学的な立場を基本とす静的な地域改造、改善、整備の理念的、実行的な巨大プロジェクトの総体であったと言っても過言ではない。
 今日、新全総基本計画による「日本列島改造」が、短期的、動的地域改造であるのに対して、自然の地形を利用し、自然を乱さぬ態度を基本とした二宮仕法は新鮮である。
 もちろん、百年前の日本には西洋流の数学は輸入されておらず、二宮仕法の土木や測量の側面を支えていたのはすべて日本独自の数学すなわち和算であった。しかもその和算は当時すでに世界で一流の数学であり、明治維新後に二宮仕法のような考え方は顧みられなくなったが、その恩恵に浴した地域では「ご仕法」と呼んで長く尊徳の事業と理念を称えてきた。

相双新報 昭和51年 連載「郷土の先行者4」その2

次回→その3「神に祀られた代官 立体交差の用水路作る」につづく

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