カテキストという宗教上の要点をまとめた冊子がある。幼稚園の児童に見せる昭和20年代のような宗教挿絵が強烈なインパクトに、ひどく心を掴まれる冊子で、中身は幼時の具体的な生活の場は全く例示されず、ひたすらキリスト教の博士たちの人生の哲理を集約したまじめな内容で、カトリックの精華といえる。
一方に「聖書」という分厚い西洋文明の精華がある。
数年前のカリタス・ジャパンの南相馬ベースが原町ベースと名称していたころの、借り家でバザーをやってたころに、古本を誰でもタダで持って行けるというコーナーで、フランシスコ会訳の新訳聖書があった。大きさといい、編集ぶりといい、手ごろで気に入っている。誰かシスターの一人が、新刊の最新の版を手に入れたので古い方を貧しい信者か、次の持ち主に語り掛けるだろうという目的だったのだろう。
大いに語りかけているよ。
同じ目的で、同じ内容のルター以後の似たような整然としたプロテスタントの学問的精華たとえば「ウェストミンスター小教理問答」「ウェストミンスター信仰告白」、「ウェストミンスター大教理問答」が、この「公教要理の友」という小冊子で語りつくされ、間に合っているということのほうが、ときどき福島にやってくる「いのちのことば」編集長に語りかけたいのであるが、この世で出版界という「世間」で売り上げを確保し、それなりの評判を福音派の聖職者や信者の読者の間に、惹起する必要があるのだろうなとも思って、沈黙する。