昨年一月に亡くなられた人気俳優大杉漣さん、続いて脳溢血から生還した歌手西城秀樹さんも同年65歳だった。精力的で元気そうに見えた芸能界の同輩が突然死されてショックだった。
 心臓と脳の血管由来の疾患は時間を争う。
 まさか自分が救急車のお世話になるとは。真新しい県立医大病院救命救急センターに搬送されて、その日のうちにあらゆる精密検査で緊急手術を受け、真夜中に召集された医師団チームによって幸いにも助命していただいた。
 生と死の境界で自分の生涯を振り返り、医療人のおかげで延命し、社会保険と日本の福祉制度の整備と豊かさと平和に感謝する。
 白亜のセラミック光沢の壁に囲まれて、血圧、心電図、酸素、透析機械などの救命装置の医療マシンからパイプとコードに繋がれた自分が寝ているベッドはSF映画の宇宙船のような最新鋭のICUで、お茶の水博士に改造される百万馬力の鉄腕アトムになったような気分だった。