猛虎より怖い安倍増税

消費税アップの前日に珈琲が切れて買いに行った。レジにすさまじい長い列が並んでいた。
思えば我が家の車もパソコンもみな消費税の上がる直前の購買だった。
かつて国語の教科書に中島敦の「山月記」があって、授業したことがある。中国の古い伝奇「人虎伝」に材を採った人間心理の綾を活写した名作だ。
これを経済史から読み解くと「苛斂誅求の課税の時代に人民は山奥に逃げ、そのたびに人食い虎の被害が出た」という、税は虎よりも恐ろしいとの故事である。
国語の教員免許しか持っていないので高校の教職に就いて、自分が楽しむ授業ばかりしたが、これは生徒のためではないと自得して職を辞して物書きに転じた。
家でする仕事なので家事も買い物も私が主夫をしてきた。消費税の上がる直前にスーパーのレジにラッシュができる光景に出くわすのも何度目かだ。
四月馬鹿であって欲しいが、前日はまごうかたなき現実だった。安倍増税は猛虎より怖い。

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